Live Report -来日アーティスト ライブレポート-

2010/1/12中野サンプラザ Michael Schenker Group 30th Anniversary Live
- LIVE REPORT -
yuushi miura(MYG as Michael Schenker Group)

20100112中野サンプラザ Michael Schenker Group Live


「神に会いに行く」もしもあなたの近しい人物が、こんな言葉
を残して出掛けたらどう思うだろうか?

「高い壺を買わせられる」「足の裏を見られ、最高と言われる」「あ、キタな、コイツ。ついに」「とりあえず、目は合わせない」大体こんな感じではないだろうか?

だが!だがね!ロックは違うんだよ!いるんだ、壺を売らないタイプが、ね。

「マイケルシェンカー」

人それぞれ、音楽の神は違うでしょうが、なんせ彼はアルバムタイトルに使っちゃいましたからね。

決定です、神。

今回、オレはマイケルシェンカーのトリビュートバンド「MYG」をやっている関係でLIVEレポートをさせて貰えると言うことで、会場の中野サンプラザに向かう電車の中、なぜマイケルなのか、を考えてみたんす。

あの時代、他にもいたんですよ、もちろん。ビッグネームどころが。先輩に色々聞かされて、と、ここで膝を叩く!(ごめんね、隣のヒト)
そうだ!先輩に押し付けられて訳も分からず聞いていたビッグネーム達と違い、マイケルは自分で見つけたヒーローだったんだ。夕食の時間、ラジオから流れた「into the arena 」
ダレだこれ?
マイケル?
シェンカー?

次の日レコード屋やっぱり取り寄せな田舎の定番ムーブ。

もちろん、先輩方はUFO時代から知ってたり、15歳で、兄ルドルフのスコーピオンズで弾いちゃったりと認識はあったんでしょうが、ティーンエイジのど真ん中には勝てないっしょ!

そんな僕のど真ん中が来日してしまう。

しかもボーカルは古のゲイリーバーデン
ドラムはアルバム「神」のサイモンフィリップス
ベースはどこでも顔出す(笑)ニールマーレー
もちろん来ないぜ!ポールレイモンド。だが、ここ最近では最早マイケルシェンカーには欠かす事はできない、ウェインフィンドレー。

んな感じで色々考えてる間に、中野サンプラザ到着!待ち合わせよりかなり早い!

よっしゃ、久々の外タレライブや!(興奮のあまり、関西弁になる東北人)
会場の雰囲気を満喫しよう!きっとロック兄ちゃん達がわんさかと..いないねぇ..普通や、か・な・り・普通や。

でも、かなりや、か・な・り・の人数や。
当事少年だった人たちを、音楽だけで、ギターだけで、「神」はこれだけ集めてしまう。
素晴らしい!さすが神!(二回目)

いやぁ、いよいよです。会場に入り席を確認すると、中央通路が目の前ある最高な席。
見渡すと一階席は満員だ。
すごいなマイケル!さすが神(またかよ)。
ステージには2バスのドラムセットが一段高く置かれ、
上手にはマーシャル3段×4、
下手にはべーアン、マーシャル三段×2
そっか、また上手に戻ったんだな、マイケル。
さすが上!(わかってます、わかってますから早く次読んで)。

マイケルが使うと思われるマーシャルの内イッコは、ドクロが描いた幕が下がってる。

あぁ、アレは鳴らさないんだなぁ、なんて見てたら、その幕が(ハラリ)と落下。

そんなボクの不安をよそに、客電が落ちる。
重低音のノイズがPAから流れ出す。

これがSE?
ワルキューレは?ワ・ル・キュー・レ!
ボクの心の叫びは、耳をつんざくギターの音にフェードアウト 。

神、降臨。
上手からセンターへ歩みを進めながら、ギターを弾きまくるマイケル。
やっぱギブソンとは全然違う音。かなりトレブリー。これがディーンの音か。

「Feels like a goodthing」以外な曲で幕を開けた感。だがマイケルは機嫌よさげ。

続いて「Cry for the Nations」そりゃそうだ、二曲目も渋かったら帰る(いけません。痴漢もいけません、犯罪です)客席
大爆発!
「Let sleeping dogs lie」う〜ん、アルバム「神」「神話」からの選曲だ。早くも「黙示録」の選曲はないと悟る(笑)。

「Armed and Ready」ここでかい!でも、ドラムがサイモン、
スタジオバージョンが生で聞けたから許す!

しかし、バーデンさんはマイクが客席に向いてばかり(笑)。

終盤でマイケルが1弦を切る!が、変わらずごきげん(笑)。ホッ。

「Victim of Illusions」しかし、マイケルの音数が多いなぁ。こんなスタイルだっけ...

「Are you ready to Rock」お決まりのコール&レスポンスナンバ〜だけどさ、一曲目からずっと唄わせてんじゃん!でも気持ちイイ(笑)。

そのままDrum soloになだれ込む。ついでにツインペダルな事を発見。
「l want you」「a night to Remember」お客は盛り上がってる..まさかボクだけ?なんかボクの中だけ印象の薄い曲なのか?

いいや!隣のJ様もきっと知らないはずだ(笑)。大丈夫、大丈夫だ。

バーデンさんが、何やらMCをして、ステージからハケる。
ク、クルのか?クルだろ?来い!(場外馬券場のオヤジではない)
「Into the arena」出たぁ、待ってました!でもテンポがかなり早い!弾けるの?
スラスラです。さすが神!(もはや何回目かも..)
やっぱ音数多いなぁ。かなりテクニカル。
「Lost horizons」例の「弦を二本つまんで離すと鐘の音っぽくね?」奏法を最前の客に見せつける。
いいなぁ。見せてオレにも。ゴキゲンじゃん、マイケル!
「Rock my nights away」この曲のギターソロでも、ロングトーンのエモーショナルなプレイは聞けず。音符がズラズラ(殿馬ではない)ならぶ。
でも、進化ということなんだろうな。
昔の名前で的なギタリスト達が、アララなステージを披露してることを考えると喜ぶべきなんだろうなぁ。
凄いぞマイケル!

「On and on」「Attack of the mad axeman」
この二曲つなげんなよ、後半ほぼ一緒なんだから(笑)。
ギターソロのキメフレーズを客に唄わせるバーデンさん。
新しい..のか?本編終了。

だが、まだ「アレ」を聞いてないがな(聞きたすぎて関西弁になる東北人)

アンコールに応え、神、再降臨(笑)。
「Ride on my way」し、知らない(ホントに好きか?オイ)
そしてマイケルが6弦を刻み始める!
「 Rock bottom」来たがな、来たがな(お目当てが始まったので関西弁になる東北人)かなり長いステージだが、驚異の集中力で、マイケルは難なく音を紡いで行く。
圧巻のギターソロ、「Rock bottom」の大合唱。カーテンコールを終え、神は去って行った...

へ?アレは?もちろん気持ちは皆同じだ。鳴りやまない二度目のアンコール。
本日三本目のギターに持ち代え、神、再再降臨(笑)(笑)。
Dance lady Gypsy」また知らない!でもこの曲よかった。長い
英語をお客に唄わせるバーデンさん。
鉄板ナンバー以外は無理だろ(笑)。
そしてそして、マイケルがあのアルペジオを弾き始める。客席は本日最高潮!
「Doctor doctor」
大の大人が「お医者さん!お医者さん!」と大合唱(笑)。いやぁ、名曲ですよ、やはり。

こうして、約二時間のステージは幕を閉じた。(ちなみに客出しは「天国への階段」)
ふと、メンバーがまるっきしあの頃じゃないのに違和感を感じなかった事に気づく。

答はすぐに出た。

バーデンさんですよ。MSGを聞いてると確かに感じれたのは、バーデンさんがいたからだ。

ありがとう!

セットリスト
01.Feels like a goodthing
02.Cry for the Nations
03.Let sleeping dogs lie
04.Armed and Ready
05.Victim of Illusions
06.Are you ready to Rock 〜Drum solo
07.l want you
08.a night to Remember
09.Into the arena
10.Lost horizons
11.Rock my nights away
12.On and on
13.Attack of the mad axeman

enc
Ride on my way
Rock bottom

enc
Dance lady Gypsy Doctor doctor

MYG as Michael Schenker Group


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OVER THE RAINBOW
- Live Report -
JON SHIMADA(虹の騎士ショー as RAINBOW)

20090501東京厚生年金会館 OVER THE RAINBOW

大変長らくお待たせいたしました。
LEGEND OF ROCKでもお馴染みのTRIBUTE BAND 虹の騎士ショー as RAINBOWのリーダー兼KeyborderであるJON SHIMADAによるOVER THE RAINBOWの東京公演の模様をたっぷりと主観を込めてのレポートをお送りいたします。

2009年5月 1日(金)
東京厚生年金会館(新宿)
OPEN 6:30PM / START 7:00PM
全席指定:¥8,000(税込)
ザックコーポレーション

『Over the Rainbow』・・・個人的には聞き慣れ過ぎてるフレーズ。一般的には、ジュディーガーランド、オズの魔法使い、・・・有名過ぎる。
しかし、バンド名となると・・・
アマチュア・バンドでも聞いたことがない。
しかも、プロのバンドだという。
この『Over the Rainbow』・・・メンバー全員が超有名なブリティッシュ・ロック・バンド『Rainbow』に在籍していたメンバーで構成されているという。
いや、1名以外は。
しかし、その1名とは・・・
Rainbow創設者でもあり、Deep Purpleの超カリスマ・ギタリストの『Ritchie Blackmore』の実の息子なのである。
Deep PurpleやRainbow関係の来日ライブとなれば、まず間違いなく行くクチだが、今回はチケット購入に若干躊躇。
『寄せ集めか・・・』
多くのファンはそう思ったに違いないだろう。
自分もそうだった。
しかし今回、購入に至った動機があった。
それは、Rainbow黄金期と言っても過言ではない時代に在籍していたキーボーディストのTony Careyが在籍しているこだ。
1975-1978年の約3年間、彼はRainbowに在籍していた。
Deep PurpleとEL&Pでロック・キーボードに火が付いた自分にとっては、Rainbowは2番手とはいえ、様式美系鍵盤奏法として非常に影響を受けたバンドだ。
Tony Careyは、何年ぶりの来日になるだろうか・・・
Rainbow初来日以来!?
その間、来日していなければ数十年ぶりの来日となる。
キーボーディストである自分にとって、Tony Careyの存在は大きい。
ロックにおけるキーボード奏法や考え方をいろんなキーボーディストから学んだ。
そのTony Careyは、あきらかにその中に含まれるキーボーディストだ。
Rainbow在籍時代では決して難しい弾き方をしてた訳ではない 。
しかし、単純で派手さと独特のアプローチでRainbowのカラーを作っていたのは事実だ。
奏法やロック・キーボードとしての意識とか・・・
この方からもいろんな影響を受けたものだ。
事前にYoutubeでOver the Rainbow(以下OTR)のどこぞのライブを見る機会があった。
風貌が残酷にも長い年月を経たことを表している。
しかし、どんな風貌であろうと、腕が落ちていようと(少し気になるが)、そんなことはどうでもよい。
そう、今回は彼を生で見ることに大きな意義があった。
ましてやそのTony CareyがRainbowの曲を弾くとなると個人的には大いに行く価値はある。
そして、このTony Careyはおそらくこのメンバーの中で一番のビッグネームだろう。
Rainbow解雇後もヒットを飛ばしまくってるのだから。
しかも、唄もうまい。
うまいと言うより、唄で食べていけるミュージシャンだ。
彼は、厳密に言うとRainbow歴代2代目のキーボーディストである。
しかし、ライブでなんぼなRainbowというバンドを考えると、ほぼ最初のキーボーディストと言ってもよいだろう。
前置きが長くなったが、そのOTRのライブを当然のごと (と、自分に言い聞かせながら(笑))、観戦に行ってきた。
座席に座り、照明が落ちる。
見る方向はステージ下手の鍵盤ブース側・・・
Tony Careyの姿が見えた瞬間の不思議な感覚・・・
面識ある訳じゃないのに、『おひさしぶり』的なものが・・・

メンバーは以下の通り・・・

Joe Lynn Turner (Vo)
Jorgen Blackmore(Gt)
Greg Smith(Ba)
Tony Carey(Key)
Bobby Rondinelli(Dr)

OVER THE RAINBOW

セットリストは以下の通り・・・

1.Tarot Woman
2.Kill the King
3.Street of Dreams
4.Man on the Silver Mountain
5.Death Alley Driver
6.Eyes of the World
7.Aliel
8.Wolf to the Moon
9.Power
10.Can't Happen Here
11.Jealous Lover
12.Drum Solo
13.Stargazer
14.Long Live Rock'n roll
(encore1)
15.Since You've been Gone
16.Stone Cold
17.I Surrender
(encore2)
18.All Night Long

Tarot Womanのイントロからスタートとは、Rainbowファンなキーボーディストにとっては最高の出だしだ。
ただ、この曲。本家はライブではやっていない。
スタジオ版のムーグによるイントロのインパクトが強烈過ぎる
ため、ソレと比較するといささか不満。
いや、大いに不満(笑)。
当たり前だが、今回の使用機材は今時の機材・・・デジタルである。スタジオ版がムーグのズ太いサウンドを惜しげもなく多用したイントロだっただけに、ちょいと物足りない。
しかし、そこはTony Careyなのだ。それだけでいい・・・
そのフレーズを弾いてくれるだけでいい(かなりミーハー)
そのフレーズをTony Careyが弾くだけで数十年の時空を飛んだ気分になる。なんということだ・・・目が潤んだ。
個人的にはこの辺の話だけで酒が何杯か飲める(笑)
続いて、Kill the King。
なんとスタジオ版だ。というか2曲目というのがよくわからない(笑)
Ritchie Blackmoreの息子が弾くこの曲・・・不思議な感じだ
。父と反して、人のよさそうな性格。
ギターはRitchieにはとうていかなわないが、一緒にやるメン
バーは精神的にとてもよいだろう(笑)
なので、Ritchieがいた頃のようなよい意味でも悪い意味でも
緊張感があまり感じられない。
3曲目にして、やっとJoe Lynn Turnerの持ち歌。いい曲だと思うが、ロックを感じるかは別。
4曲目はRitchie好きなギタリストなら誰でも弾ける曲。マニアックなことを言えば・・・当時Tony Careyが弾いてた弾き方と全く違ってた。
へー、そりゃそうだ、何年経ってるもんなぁ・・・そう思った。
こんな調子で個人的に好きな曲を多くセットリストに入ってた
のがよかった。
キーボードのことばかりで申し訳ないが・・・
ほとんどリード系の音は同音色を使ってた。
「トニーさん、それはないでしょ?」
アナタがワタシに教えてくれたことと違うじゃないですか(笑)
でも、そこで落胆するようじゃまだまだ子供ですよ。
辛口言ったらキリがない(笑) PAの音もちょいと気になったし・・・。
要はRainbowの曲とメンバーに愛があるかですよ。まさにそんな感じ・・・
それをわからないで観に行った訳じゃないので・・・
でも、言っちゃお。
贅沢を言えばJoe Lynn TurnerのAll Night Longを聴くなら、Grahamの方で聴きたくなるのが常ですな。(笑)
だって、Graham時代の代表曲の一つだもの。
ギターはストラトキャスターを使いましょう。
ドラムは老体に鞭打ってでもツーバスセットを使いましょう。
ビジュアル・・・大事ですよ。
じゃないと、折角のこのメンバーなのに物足りないじゃありませんか。
ライブ後、冷静に客層を見渡すと・・・
いや〜、時間って残酷だ。年月経ってるなぁ。90年代の再結成Rainbowはまだ新しい方だと思ってたけど、よく考えるとそれからもう15年近く経って しまった。その時に生まれた子供は今は15歳くらい。そりゃ、当時のファンは家族が増えてたり、それなりの社会的地位に就いてたり・・・。それだけロック というのは得体の知れないパワフルなものがある。その証拠にオープニングから場内総立ちである。あの新宿厚生年金会館がオールスタンディングのホールに一 瞬にして変わった瞬間である。RAINBOWというバンドがいかに凄かったかがわかる。バンドメンバーの殆どがRAINBOWに在籍していたメンバーであ るこのOVER THE RAINBOW。まさに、究極のTRIBUTE BANDとも言える。このバンドに対しては様々な意見があるだろう。
しかしである、少なくともこの場にいた人達の殆どが楽しんで
いたのは紛れも無い事実である。その事実が一番大事な事ではないだろうか。故にOVER THE RAINBOW万歳である。再来日を期待したいものだ。
会場を後にして、そのまま仲間と飲み屋に流れるのがライブ後の常。ライブ後の仲間達とのお酒は勿論おいし。
そして、ステージがある2軒目の某ライブ・バーで、なりゆきでRainbowを弾いてしまった(笑)。
でも、OTRはよく結成したと思う。
Joe Lynn Turnerが話しを切り出したのは容易に想像できるが。
このバンドが二度観られるかどうかは置いといて、どういう方向に行くのか・・・ちょっと気になるところでもある。
しかし、そうは言っても再来日したらおそらく行ってしまうであろう自分がここにいる。
RAINBOWトリビューターとして偉大なるRAINBOWに感謝!
そして、いつの日かOVER THE RAINBOWと対バンしたいものだ!

JON SHIMADA

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Michael Schenker Group

2010年1月12日
中野サンプラザ

OVER THE RAINBOW

2009年5月1日
東京厚生年金会館

 

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